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2013年09月06日

高密度育苗の技術開発について

高密度育苗で稲作の経費削減と省力化を実現
育苗資材費が1/3に

株式会社ぶった農産(代表取締役社長佛田利弘・野々市市)は、農事組合法人アグリスターオナガ(羽咋市)・石川県農林総合研究センター農業試験場(金沢市)・ヤンマー株式会社(大阪市)との共同研究で、高密度育苗による水稲の低コスト栽培技術を開発(特許申請中)した。

 アグリスターオナガの田植え時における育苗箱削減の技術から、ぶった農産がヒントを得て、高密度育苗の方法を発案し、平成24年度に予備試験を行い立証性を確認し、他の三者に研究開発を持ちかけた。平成25年度は、ヤンマーから農業試験場への受託研究「高密度育苗と高精度移植による水稲低コスト栽培技術の実証研究」によって、農業試験場内水田とぶった農産及びアグリスターオナガの現地水田において当該研究を実施してきた。
ぶった農産の水稲栽培では、種籾を育苗箱に播き、ある程度の大きさの苗に育てて、田植機で約3本程度(一般農家は約4本)ずつを1株として水田に田植えする。従来は育苗箱1箱あたり乾燥籾75~100g(一般農家は100~120g)程度の種籾を播くのに対し、今回の研究では1箱当たり300gと、これまでにない高密度に播種し、従来と同様に3~4本程度ずつ田植えすることで、単位面積当たりの苗箱数の削減を可能とした。従来、田植えに要する育苗箱は10アール当たり約20~22箱(一般農家は15~18箱)だが、高密度育苗とすることで5~6箱になり、1/4(一般農家は1/3)で済むことになる。これにより育苗に要する培土や育苗ハウスなどの資材費が1/3に、また、育苗箱の運搬や育苗管理に要する作業時間が1/3に削減することができる。なお、田植え後の生育やコメの収穫量及び品質も従来法と同等水準の確保が期待できるという。
 高密度に密生する苗を3~4本程度ずつで植えるには、苗をつまむ量を小さくする必要があるが、ヤンマーでは高密度育苗に対応した田植機を開発中で、次年度の研究成果を踏まえ市販に臨む考えである。この技術の導入によって春作業の労力削減が可能となり、農業経営体の一層の規模拡大や省力・低コスト化が実現できる。大規模稲作経営から小規模稲作経営にいたるまで、直播技術に匹敵、または、それを上回るコスト低減効果が期待できる。
なお、当該技術の特許申請については、アグリスターオナガ・ぶった農産・農業試験場・ヤンマーの共同で、平成25年8月28日に特許の出願がなされている。
ぶった農産としても、この技術の更なる実証と、本格的導入にむけた取り組みを関係三者とともに進め、平成26年度から栽培を本格化する予定である。

投稿者 t_butta : 05:53 | トラックバック